Category : リース契約

ホームページのリース契約は絶対ダメ!【実例も紹介】

ジャッカロープではホームページ、Webサイトやアプリなどの制作事業をしていますので、サイトのリニューアルの相談を受ける機会がよくあります。
その相談の中にホームページをリース契約してしまって困っているお客様がいらっしゃいましたので、この記事を書くことを決めました。
この記事ではリース契約の内容の実例やホームページリース契約のデメリットを書いていきますので1社でも騙されない企業様が増えればと思っています。

ホームページのリース契約とは

リース(lease)とは主に機械類の設備投資をする際に自社で購入せずに、ある企業から賃借する契約を指します。本来は機械、船、車など有形物の賃借で使われる契約ですので、ホームページなどの無形物には適用されないことが一般的です。
ですがホームページリース業者はパソコンなどハードウェアや制作ツールなどのソフトウェアなど、ホームページ制作と抱き合わせで契約させることでリース契約を行います。
通常リース契約はホームページリース業者が指定するクレジット会社、信販会社と契約することになります。例えば合計300万円/5年払いでホームページ制作を契約した場合は、そのクレジット(信販)会社に対して月5万円を支払うことになります。
このときホームページリース業者にはクレジット(信販)会社の手数料を引いた金額が一括で振り込まれます。ホームページリース業者には約5年分の制作費がすぐに手に入るため、新規参入する企業が後を絶たないのが現状です。

リース契約のデメリット

月額で支払えるということ以外(総額は高額ですが)にメリットがないホームページリース契約ですが、そのデメリットを書いていきます。

①リース契約期間が長い

リース契約期間として多いのは5年契約です。リース業者からすると月々の費用を安く見せることができるため、長めの契約期間を採用しているところが多いです。
しかしホームページは5年も経つと必ず陳腐化します。2016年現在から5年前の2011年はまだFacebookが日本で流行るか流行らないかわからないと状況でしたが、今日ではホームページでの集客を考えるときにFacebookを無視するというのはありえません。
デザインが古臭くなるという見た目だけの問題ではなく、集客やマーケティングの方法も数年で主流が変わるのが一般的ですので5年もリニューアルをしないのはネットでの集客を放棄していると言っても過言ではありません。

②更新料・デザイン変更費用が高額

前述したとおりホームページリース業者は初回の契約完了時にホームページ制作費用は全額受け取っているため、「サイト更新無料!」「継続的な集客のコンサルをします!」と謳っていても対応しない場合が多いです。ひどいところは電話をしても担当が居留守を使い連絡がつかないということもあるようです。
そしていざ更新が必要となった場合、例えばサイト内のバナー画像を1つ変更してほしいときには1箇所数万〜10万円など高額な更新費用を要求します。取扱いメニューが増えた、スタッフが増えたなどこまめな更新が必要なときに、更新費用が高額であれば更新を諦めてしまう方もいます。
こまめな運用がホームページの成功のカギとなりますが、それが費用の面でできないというのは避けなければいけません。

③契約解約後のサイトの所有権がない

通常ホームページはリース業者が用意するサーバーに設置されます。そしてあくまでホームページのリース契約ですので、契約完了時に継続の契約をしなければホームページは削除されます。
そのため5年間一生懸命ブログを書き、検索順位で良い結果が出ていたとしても継続契約しなければすべてなくなってしまいます。
自社の資産とならないホームページは運用していくモチベーションも上がりづらくなります。

④リース業者が潰れる

5年も契約期間があればリース業者の中には倒産するところも出てきます。あるリース業者の契約書には倒産時でサポートができなくなったとしても返金は不可と記載されていました。
ホームページリース商法を行う企業は稼げるだけ稼いだたら計画倒産するあくどいところもあります。

弊社のお客様の実例

悩む男性
知人よりホームページリース契約で困っているお客様を紹介され、解決に向けて相談にのりました。お客様より許可を頂きまして特定される情報は伏せて実例をご紹介します。

お客様の状況

お客様 40代男性
お仕事内容 整体院を複数経営
リース業者の営業方法 整体院にアポなしで訪問
ホームページ制作費用 2,160,000円
月額支払費用 36,000円
契約年月 2015年7月
ドメイン ドメインは業者が取得
サーバー 業者のサーバーにホームページを設置

ホームページリース業者の営業方法

お客様が契約したホームページリース業者はお客様の整骨院にアポなしの訪問営業でした。

すべてのアポなし訪問営業が怪しいとは言いませんが、ホームページやシステム開発などの会社が訪問営業してきた場合は気をつけなければなりません。

「ホームページを作って集客しましょう!」という謳う会社が電話営業や訪問営業を行うのは自社のホームページやネット広告から集客できないと言っているようなものだからです。

そして効率が悪いアポなし訪問営業を行う会社はネットで集客できないだけではなく、その営業費用も加算された制作費となりますので高額になる場合があります。

リース契約だけではなくそういった点からも注意が必要です。

制作費用は適正だったか?

制作されたホームページの費用は私が見積もったところ60〜80万円といったところでした。

院内の紹介動画や予約システムも搭載されていましたので、一般的な整骨院のホームページよりはリッチな作りになっていましたが、200万円を超えるようなホームページではありませんでした。

月々の支払いにすると3万6000円ですので、お客様も若干高めだと感じていましたが支払える範囲内だと判断して契約してしまったようです。

更新サポートはどうだったか?

ホームページオープン後に施術メニューを追加したいときにリース業者に相談の連絡をしたそうですが、電話をしても担当になかなかつながらず代表電話にクレームを入れてはじめて対応される状況でした。

またメニュー表は画像で作成されていたため、リース業者から提供された管理画面からお客様のほうでメニューの追加はできませんでした。

そしてそのメニュー追加にかかる費用として10万円を見積もられました。これはだいぶ高めの料金設定だと言えます。

集客の効果はどうだったか?

ホームページのネット予約システムを使うのはひと月に1人、2人という状況でした。

また「駅名+整骨院」のようなキーワードでも検索上位にホームページが表示されていなかったため、月間のアクセス数も500くらいと集客の効果はほぼなかった状況でした。

サイトリニューアルの費用は?

お客様の整体院のコンセプトを変更し、リニューアルオープンすることになった際にリース業者に相談したところ、リニューアル費用約200万円5年払いを提案されたようです。

この時点で残りの契約期間は4年でしたので、リニューアルすると月7万円超の支払いとなります。さすがに支払えないと思い、別の方法がないかと弊社に相談をいただきました。

結果

リニューアルのタイミングでしたのでドメインも新しく取得しても問題ないこと、そして現状のサイトに集客効果がほぼないことから弊社で新しいサイトを制作することとなりました。

残り4年のリース契約についても内訳をみるとサーバ利用料/更新料が約1万/月程度あったため、リース業者と交渉し4年分は支払わなくて良くなりました。

しかしホームページ制作分割費用の約2万6千円/月は制作費として契約を結んでしまっているため交渉では減額などはできず、現在お客様の顧問弁護士に相談して解決にむけて動いている最中となります。

 

まとめ

ホームページリース契約はグレーな商法というだけではなく、契約期間が長く、更新サポート期待できず、また効率の悪い営業人員の費用が加算された高額な制作費用となるデメリットが多すぎる契約です。

勉強代というには高すぎる金額を支払うことになってしまいます。

ホームページリース商法を行う企業は検索すれば出てきますので、サイト制作を依頼する前にはまず企業名を検索をして評判は悪くないか調べることでリスクを回避しましょう。